コシヒカリの産地として有名な新潟県南魚沼市が特産のコシヒカリをPRする動画を作成して、話題となっています。
黄金色に輝く田んぼに立つ約20人の若手農家が主役。
稲刈りをする田んぼに、V字に並んだコンバインは圧巻です。これからの農業を担う若者を応援したくなる動画に仕上がっています。
今は雪で真っ白だと思いますが、また来年またこの土地で世界一美味しいコシヒカリができるこが楽しみです。
今回は、新潟出身でコシヒカリが大好きな私がこの動画を紹介したいと思います。
黄金に輝く美しい田んぼと若手農家
動画のタイトルは、「農/KNOW THE FUTURE」。若手農家による南魚沼産コシヒカリのプロモーション企画です。
朝日を浴びる田んぼの中を進む1台の軽トラックから、動画がスタート。場面が変わり、田んぼの中に一列に並ぶ若手農家が登場します。
そして、できあがったコメを美味しそうにほうばる人たち。最後は、山々に囲まれた黄金に輝く南魚沼市の美しい田んぼが映し出されます。
この動画は、出演者、撮影、編集、デザイン全てが南魚沼市在住の人たちで作られているそう。2019年にスタートし、今年で2回目となります。
南魚沼産コシヒカリ販売促進、新しい顧客の獲得、農家の思いをより知ってもらおうと企画されました。
食べることは、生きること。そんな私たちの生きる力に直結しているのが、農業です。
コロナ一色だった2020年。生きること、食べることをもう一度考え直した人も多いのではないでしょうか。
新潟の農家って?
北陸農政局が公表している統計によると、新潟県の年齢別農業就業人口(自営農業に主として従事した世帯員数)で最もボリュームが大きい年代は70代で、全体の32.5%を占めます。
一方で、最もボリュームが少ない年代は30代で、2.8%です。
新潟県の平均と比べると、南魚沼市は29歳以下、30代、60代、80代の割合は平均より多く、40代、50代、70代は平均より少なめです。
同市で1番ボリュームが大きい年代は60代で32.6%を占めています。
若手という観点でみてみると、20代、30代は平均よりも若干割合が大きいです。
ですが、50代は1%以上低い数字となっています。
コシヒカリの一大産地でも、若手の就農者はそれほど多くはないようです。
一概にはいえませんが、会社の定年までは、自分の田んぼがあっても他の人に頼んで作ってもらう。そして、定年後に農家にシフトするという人も一定程度存在していると思います。
そう考えても、担い手不足は否めませんね。
新潟のコメ
また、コシヒカリの販売価格や販売状況も厳しい状況にあるようです。
農林水産省がまとめた2020年産コメの11月の相対取引価格(卸値)によると、全銘柄平均価格は60キロ15,010円。
昨年と比べて、4.4%下落しています。
米の消費減少、新型コロナウイルスによる外食需要低迷などが響いているそう。
新潟県をみてみると、一般コシヒカリが16,886円。南魚沼市を含む魚沼コシヒカリが20,049円でした。
一般は2%ほど、魚沼は4%ほど下落しています。
下落しているとはいえ、魚沼越は全銘柄平均と比べて5,000円以上高価なブランド米に変わりありません。
全国の一等米比率(11月発表)は、全国コシヒカリの平均が76.9%。新潟コシヒカリは69.0%%でした。昨年1等米比率が低かったものの、今年は若干改善し、例年並みとなっているようです。
ちなみに評価基準は、形や大きさが整っている粒が70%以上なら「1等」、60%以上なら「2等」となり、味は評価外です。
等級は販売価格にも影響します。
胸を張って誇れる新潟のコシヒカリ
今年は暗いニュースが多い1年でしたが、新潟のお米は変わらず美味しいです。
県外に出かけた際、引っ越した際、新潟出身者なら新潟米のおいしさを一度は実感しているはず。
私はただ食べるだけの消費者ですが、願わくばこれからも美味しい新潟のコシヒカリが食べ続けられるよう産地を応援したい!リモートワークや在宅勤務ができない農業の大変さを想像しながら、そう感じずにはいられません。
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