【東京暮らし】江戸時代から続く「べったら市」日本橋で19、20日開催 提灯が街を彩る

日本橋を歩いていると最近、そこかしこに「べったら市」のポスターを目にします。いったいなに?と調べてみると、日本橋で古くから続く伝統行事でした。

9月中から提灯を飾るための骨組みが準備されたりと、並々ならぬ熱気を感じていました。

興味がわいたので、その歴史やどんな市なのかについて調べてみました。

宝田恵比寿神社の前にある巨大な提灯。すでにスタンバイしています
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べったら市とは

べったら市では、日本橋の宝田恵比寿神社(東京都中央区日本橋本町3)や椙森神社(日本橋堀留町1)の界隈に、べったら漬けと呼ばれる縁起物の漬け物を売る露店などが並びます。その数は、500店にもなるとか。

べったら漬けだけでなく、お好み焼きや焼きそばなどの定番から、この地域のお店までが出店しています。地元民や観光客ら毎年10万人の人で賑わう東京・日本橋の秋の風物詩だそうです。

椙森神社の境内にもたくさんの提灯が飾ってあります

そして、このお祭り日付固定で開催されているそうです。ちなみに、昨年は金曜日土曜日の開催でした。今年は19日(土)20日(日)に開催されるということで、一層賑やかになりそうですね。

起源は江戸時代中期にさかのぼります。10月20日、宝田恵比寿神社の門前での恵比寿講へのお供えのために、前日の19日に市が立って魚や野菜、神棚などが売られるようになったそうです。商売繁盛には欠かせない行事といわれています。

ちなみに、恵比寿講とは神無月に留守神とされる出雲に赴かない神を祀り、1年の無事を感謝し、商売繁盛や五穀豊穣を祈願する祭礼などを意味するそうです。

東京特産の「べったら漬け」

べったら漬けとは、塩漬けした大根を甘酒をベースとしたぬか床で本漬けしたもの。東京特産の漬け物代表格とか。第15代将軍、徳川慶喜も好んで食べたそうです。

一番有名なべったら漬けは、宮内庁御用達の「東京にいたか屋」ではないでしょうか。水天宮のあたりを歩いていると大きな看板も目にします。そのほかにも多くのべったら漬けのお店が並ぶようです。自分のお気に入りのべったら漬けを見つけるのも、楽しそうですね。

また、このべったら漬け、運がべったりつく縁起のいい食べ物としても人気といわれています。スーパーなどでも目にしますが、お祭りで買うのも風情があっていいですね。

べったらいちの見どころ

べったら漬けのほか、宝田恵比寿神社でこのお祭りの期間中授与される御朱印も人気です。「日本橋べったら市」という記載が入るそうです。

まだまだ見どころはあります。

創業1718年の老舗「江戸屋」です。第七代将軍徳川家継の時代に将軍家お抱えの「刷毛師」に任じられたという由緒正しいお店です。江戸屋も露店を出して、洋服ブラシやたわしなど、老舗の品がべったら市特別価格で提供されるそうです!

ほかにも、人形町で有名な「魚久」(魚の粕漬け)、「玉ひで」(親子丼)、「人形町今半」(すき焼き)などのお店も例年出店しているようです。お腹を空かして、訪れたいですね。

基本情報

日時 10月19日(土)、20日(日)の2日間。

会場 宝田恵比寿神社や椙森神社とその周辺

交通 JR総武線・新日本橋駅、東京メトロ日比谷線小伝馬町駅、都営新宿線馬喰横山駅など

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